2023/11/29 10:49

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)成績は二時にわかるとききしその日三時は過ぎぬ四時は過ぎゆく五時をうてりベルの鳴りしと聞きて立ちぬベルの鳴りしにあらざりにけり ーーー四郎、三高入学ーーー 吉沢義則お...

2023/11/28 11:39

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)思ひ呆(ほ)け夕べの縁(えん)にゐたるときどこからかひとつ蝶の吹かれ来ぬ 筏井嘉一夕べの縁側に、一人物思いにふけっていると、どこからともなく蝶が一羽、舞い込んでくる...

2023/11/27 14:54

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)麦畠にひとつの蝶が見えて白しいつかふたつとなりて遊べる 筏井嘉一麦の畑に、一羽の白い蝶が見えていて、いつしか二羽となって、もつれるように舞っている・・・・・。微笑ま...

2023/11/26 10:54

今日の一首

拙歌を一首中庭の小さな池の三匹の金魚に餌をやれる幸せ 藤本楠庭

2023/11/25 11:49

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)こもり居の窓をあくれば蝶ひとつ檜垣(ひがき)に触れて白く過ぎつも 筏井嘉一部屋にこもっていて、気分転換にでもと思って窓を開けられたのでしょうか・・・。すると、庭の檜...

2023/11/24 15:57

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)天ざかる雲の夕映え庭にとどきてぬれたる岩のほのかにひかる 吉沢義則夕映えの雲の色が、濡れている庭の岩に届いて、ほんのり染まっている・・・羨ましい情景ですね・・・・・。

2023/11/23 21:10

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)打水は庭木の枝におちのこり夕映雲のあかきをうつす 吉沢義則打水をされた庭の木の枝にしずくが残っているのでしょうか・・・そこに夕映え雲の色が映っているという美しさが目...

2023/11/22 14:36

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)木の芽ことごと春のぬく日を吸ひたらひつつましく緑の光をかへす 吉沢義則春の木の芽の芽吹き始めたころの歌でしょうか・・・・・。木全体がほんのりと緑に染まってきている感...

2023/11/21 15:39

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)蝶ひとつゆくりなく来てわが庭の眺めの動く春さりにけり 筏井嘉一蝶が一羽、思いがけず舞いきて我が庭の、目を楽しませてくれる春になったなあ・・・・・。

2023/11/20 17:11

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)林泉(しま)樹(こ)空(ぞら)芽ぐむけはひをとよもして春まだならぬ風あらあらし 筏井嘉一林泉の木々が芽ぐむ気配を見せているのに、春先の強風が吹き荒れている・・・・・。

2023/11/19 14:54

今日の一首

拙歌を一首裏山の上に棚引く一掃きの箒で掃いたような筋雲 藤本楠庭

2023/11/18 11:00

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)春冷(はるびえ)の地(つち)ゆきかはす蟻の列林泉(しま)一隅(いちぐう)にいとなみそめぬ 筏井嘉一春寒きおり、林泉のひと隅を列をなして行き交い始めた蟻たち・・・・・...

2023/11/17 10:34

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)すがのねのながき春日を砂山の砂あたたまり日は暮れむとす 藤沢古実暮れなずむ春の日は、砂丘を照らし続けていたので、砂も温まっているだろう・・・・・。

2023/11/16 15:54

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)あかねさす入日は遠き雪山にしづまむとして砂山照らす 藤沢古実遠くの雪山に日は沈みかけて、砂丘を照らしている・・・・・。

2023/11/15 16:40

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)夕ぐもりひくき空より霰降り峡の沼田に鴉くだれり 藤沢古実夕方を曇っていて空が低く感じられる・・・・・。霰まで降ってきた・・・・・。谷の沼地に鴉が降り立つ・・・・・。